平成16年度東北ブロック大会・研修会
「かたるべタイム」報告書


 さて、東北ブロック大会が7月10日(土)~11日(日)にかけて青森県の八戸市で開催されました。例年とは趣向が違い、「かたるべタイム」と銘打ち、小グループに分かれて意見交換が行われ、参加者全員に発言の機会がありました。
その中で出された意見をご報告します。
なお、発言内容はその日のうちに(夜中までかかったようです)まとめられ、翌日には参加者に配布されました。
青森県支部会員の皆さんに敬服します。


重症児施設関係


【望むこと】
施設長が変わることで、経営方針の変化が起きてしまい、親も職員も戸惑うことが多い。
施設側自身が納得できるサービスを行うことによって、職員の意識向上を図ることができる。福祉ボランティアを利用することで、利用者がいろいろな人とかかわることができる。
利用者の担当職負と連絡を密にすることで、お互いを理解するよう勤める努力が必要。
「親なき後」「兄弟を頼りに」という親の考えを捨て、「施設のQOL向上」のために親自身が声を上げることが必要。
施設職員の意識向上は図られているが、看護師の意織改革が必要不可欠。
利用する人から選ばれる施設になる努力が施設側にも必要である。
リハビリ専門職だけが訓練をしていると考えるのではなく、生活そのものが訓練であると考えるべきである。
利用者側からの要望は小さいことであっても公表し、改善策を提示する努力が施設側にも必要である。
男性看護師を増やす努力をして欲しい。
経管栄養のチューブを取らないように手を固定したり、拘束することにより、人権が守られていない。


【親の会】
行事などに親の会がボランティアを実施しているのだが、高齢者が増えているので参加する人が少なくなっているのが問題。
施設側と親の会の話し合いがしっかり行われないと、いろんな要望(冷房を入れて欲しいなど)を受け入れてもらえない。
親の会を作って活動していかないと、施設への要望も言えない。
施設側とニケ月に一回は行事を行い、職員との交流を働きかけている。日常会話をし、共に楽しむことでお互いを理解することができる。職員との会話が大切である。


【在宅制度】
施設入所していると、お盆などの帰省時に支援費制度を利用できないことで困っている。民間のヘルパー費は高くて負担が大きい。


【その他】
施設内で家族が子供と一緒に泊まることのできる部屋があって助かる。
利用者にあった施設を探す努力が親側にも必要。


国立施設関係


【独立行政法人化による変化】
人手不足が、よりはっきりと見えてきた。(同意見多数)
「選ばれる病院」になろうと努力している。
重心関係に、必要な予算が回ってこないのではと不安。
サービスがよくなった。(食事時間、職員の対応、言葉づかい、気づかい)
食事が業者委託になって、食形態が悪くなった。
A型の通園事業はいつも満杯。地域に宣伝するようになった。
職員の意識が変わらないと、変革や改善を進めていく時に難しさがある。
親の常識(やってもらいたいこと)と病院の常識(やっていること)にギャップ。
「あたりまえのこと」ができる病院を(夕食時間、声がけ、あいさつ、報告など)
東北の各県で条件に大きな格差がある。


【親の声を伝える】
親の会と院長などとの情報交換の場をつくる。
利用者の声を苦情というより、病院が変わる契機として前向きに扱ってほしい。
人員や予算増を含めて親が声をあげたい。感謝の気持ちも忘れずに。
年2回、病院と話し合いを継続している。要望に対する対応は早い。
子どもが訴えられないのだから、親が代弁していく気持ちをしっかり持ちたい。
感じたこと、質問を書いて伝えるようにしたら具体的に改善してくれた。
苦情処理委員会はなかなか使いにくい。投書箱なども併用して利用が必要。
誕生日の日の月に親に対し、個人面談があり伝えている。


【親の心配】
子どもの入院で、付き添いや入院日数の料金が心配。(コープ共済の活用例)
親の高齢化。(兄弟など、家族で支援している例も出された)
親の役割が果たせなくなった時のことを、今から考えておかないといけない。
子どもの体の変形や健康、子どもの表情。(特に学校卒業後)
脱施設の動きに不安。条件が整っていない。


【改善例】
耳鼻科医など他の病院に行く時は、親が連れて行かないと受診できなかったが、婦長との意見交換により改善された。(月1回、耳鼻科医が来るなど)
書面で子どもの様子を伝えてくれるようになってよくわかる。ありがたい。
経管を使った食事から、食事の工夫をして口から摂れるように努力をしてくれた。
オンブズマン制度を使って、風呂介助の要望を改善できた。
男女の性を意識してほしい。(オムツ交換の場所など)


【ボランティア・サービスの活用】
家に帰ったとき、お風呂サービス・ヘルパーが必要。(帰宅時のサービス要望多数)
里親制度を使った面会ボランティアを使っている例もある。(抵抗感がある親も)
他の病院に行くときなどは移送サービスを使う。(負担は大きい)


【要望】
風呂は週2回と3回と病院によって異なる。共通して3回にできないか。
予防のための検診や健康診断が必要(親の要望で検査を取り入れた例もあり。)
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、介護福祉士なども配置してほしい。
大きな体になって、部屋や設備が狭く感じる。(日中活動の場がほしい)
各県に重症児(者)のためのセンターをつくってほしい。
職員にプロとしての技術と意識を。(食形態や食べさせ方、姿勢、おむつ交換など)
緊急の場合は,地域の医師どうしで連絡しあって対応してほしい。
親子が一緒に入れる施設が夢。
親なきあと、子どもが安心して暮らせる社会を目指したい。


【教育の場をつくる】
30代40代になって高等部に入った。人との関わりが増えることによって、子どもがいきいきしている。学校教育の大切さが身にしみてわかった。
  (過年度卒業生の高等部入学の希望意見が多数あり)
  (東北六県で共通して訴え、進められないのかとの意見多数)
施設、病院であっても、年齢に関わりなく、教育的な関わりの必要性を感じる。
  (「療育」ということをどう考えるか、「入院」という形では、対応に限界)


【親も変わる必要あり】
こういう親のつながりをもっと早く知りたかった。参加できてよかった。
「何もできない」という親の意識も変わっていかないと。
一人でがんばって問題解決しようとせず、仲間をつくることが大事。
病院側と話し合いを多く持ち、おたがいが協力しあうことが必要。
親がしっかり面会に行くことだけでも、子どもにとって大切な関わり。


在宅関係


【支援費制度】
効果的に利用している。知的、身体と分かれていないので良くなってきていると思う。
入浴サービスを使ったり、ショートスティを利用している。
面倒をみていた母が亡くなり、制度をうまく利用して生活している。
脱施設化を目指すなら、在宅支援制度を整えないといけない。
支援費制度ができてから、在宅はとても楽になっている。
病院までタクシーで送迎できるようにしてもらいたい。(同様2件)
レスパイトが含まれていない。(ショートスティで可)
支援費の地域差が大きい。施設によって個人負担分の料金も違う。
「選べる」のは大きい。
若い親は自分でやってしまって制度を利用しない。
事業所を選べるようになると言っていたが、選べない。
満足している。
デイサービスを利用しているが、利用料が安くなって助かっている。
送迎など項目を増やしてほしい。
介護保険に移行したら、自己負担が増えるのか不安。


【学校卒業後の生活】
同年代の仲間と関わりをもちたい。
親に何かあったらと考えたら、今からショートスティを利用している。
訓練がなくなる。
宮城は卒業後も施設にドクターが来て訓練を指示してくれる。
入所するとおむつになるから、入所させない。
A型のデイサービスができればいい。
卒業後が不安。


【福祉サービス】
親が本当に困ったときの福祉サービス、金銭的支えが必要。(NPO、送迎サービスなど)
地方のデイサービスは身体状況により断られることがある。
ホームヘルプサービスの制度の緩和を図りたい。(医療的ケア?)
在宅ヘルパーを利用しているが、信頼関係が大事。言いたいことを言える関係、勇気が必要。
トーキングエイドを使っているが、在宅は補助がでるが、施設は出ない。(岩手はでる、青森でない)
岩手の「ハンズ」(NPO法人)に自費でお世話になっているが、いろいろなサービスを受け子どもがすごく喜んでいる。
移送サービスがなくなっている。
医療行為だけでなく、生活支援にも力を入れてほしい。
家庭での昼の時間帯の医療ケアをどうしたらよいのか?
今あるところに全て登録している。いざという時つながりが必要。
仙台では送迎がしっかりしている。
親子一緒のグループホームがあればいいと思う。(希望)


【医療】
理学療法士、作業療法士の役割必要。
胃ろうの手術をしたが、ずっと在宅でいきたい。
夜間や土日に具合が悪くなると、かかりつけ医でなく、救急外来で対応していて不安。


【県別事業・行政機関】
秋田に平成22年に総合養護学校ができるが、都市部にあればいい。
行政機関の福祉担当の異動が早くて困る。


【親・家族】
何に対しても、親は代弁者なのだから、声をあげてほしい。
障害のある子どもが周りを良い方向に変えていってくれ、精神的にも励みになっている。
親の心のよりどころが必要。
家庭の事情で本人と2人になると何かあったらどうしようと不安になる。


動く重症児関係


 
自宅が近くなので2週間に1度家に帰ってくる。施設から退所を勧められるけど大変。
花巻病院は動く重症児を多く受け入れている。職員努力も見ているので親もー緒に頑張っていきたい。
動きまわって大変。各病棟にモニターを体験させたいと希望したけどつかず、個室化したものの心配。
いっぱい動くので、動く人の影響で動かない子が骨折することがある。


一般事項


【守る会に対して】
若い人がなかなか入らない。新しい顔ぶれがほしい。
若い人の関心をひくことをしてほしい。
一般の介護事業所は障害の重い子がはじかれていくので、守る会で何かできないか。
大会出席がいつも同じメンバーだ。
手続きが面倒で、会員が集まらない。
「語るベタイム」がいい。それぞれの悩みがあり、そのやりとりをしながら活かしあえる。
守る会運動は、在宅の親が背負っていくのが本来だと思う。
守る会が変わらないといけない。
守る会の歴史から先輩方の頑張りを感じる。今ある制度を保っていくのが私たちの世代。
いろいろなボランティア、スタッフが必要。
東北6県各地域の成果の一覧表を作って欲しい。(福祉サービスの充実度の比較)
目指すものを共通して取り組めないのか。
施設に対して様々な意見が出たが、それを守る会として出していく必要がある。


【在宅と施設の交流について】
在宅でいると、施設の中が見えない。
国療の行事に在宅の子を招待してくれてよかった。
交流会を開いても在宅の人は参加してくれない。


【オンブズマンについて】
あすなろでは、苦情処理委員会あり。親の意見はそこを通して話してくれるシステムもある。
個人的に病院に不満、要望は出しにくい。
苦情処理委員会は機能しているか疑問。


【教育について】
高等部に入学し、笑顔が見られるようになった。→大学がほしい。
高等部に入学して、生活リズムができた。
養護学校の親も全て学校まかせが多い。
学校に入学したのに、親が同行しないといけない。(医療ケアのため?)
養護学校の先生も医療的ケアをしてほしい。→医療ケアができるような派遣制度が必要。
養護学校の長期休業中のケアが大変。


【介護保険について】
支援費と介護保険が統合されると、子どもの処遇はどうなるか不安。
支援費は既に破算→行政は障害を軽く認定しようとする。


【年金について】
障害者年金があり、恵まれているといわれる(社会から)
障害者年金は本人が使えない場合が多い。


【成年後見制度について】
成年後見制度に関する勉強は?
兄弟でもなれる。その際の管理費は?
20歳すぎたらサラ金から請求がきた。他に任せる怖さもある。(架空請求)
司法書士会に問い合わせて聞くことが必要だ。
長男と後見人制度の話をすると心配ないと言われた。
兄弟であってもその配偶者との関係で難しいこともある。


【その他】
作業所を開いて法人格をとった。
障害者のためのグループホームの整備が必要である。
街中のエレベーターなど施設の隅にあることも多く、まだまだ不便なことが多い。